12/18「草喰 なかひがし」
1・「上の葉っぱは、ヒトデ楓です。葉っぱをどうぞとっていただいてお食べください。葉っぱを取れば“人でなし”ということです」といういつもの冗談から始まった。
柚子釜の中は、冬至の南瓜、金時豆、赤かぶらのおろしにゆず果汁を搾りいれて発色させたもの、カイワレ、邪気を払う願いが込められた一品。ブロッコリーとカリフラワーの炒り焼き、氷持ちかけ。クリスマスからーにちなんだ、りんごと燻製鹿肉挟み。栗きんとんに銀杏、山茶花見立て。1時間から入りをした丹波黒豆。味女泥鰌!!
2・おしのぎ・むかごと炊き込んだもち米。上には鳥がついばむイメージで、焼きうずらと焼いた大根の干し葉。ほうじ茶のような香ばしさが漂う中、質朴なむかごの甘さが広がる。
3・白味噌椀。栃餅、日野菜、戻したアンズ茸。木ノ実とと草が入り混じったような栃餅の香り、アンズ茸の微かなえぐみ、日野菜の食感、森の中へ踏み入った味わい。
4・鮭の燻製を酒粕と杓子菜入れてほうば焼き。ミノムシに見立てたのは、摘果みかんの炊いたものと餅米素揚げ。焼き酒粕、フェンネル、サツマイモ添え。酒粕の旨味が出過ぎずに、静かに鮭の旨味を持ち上げている、
5・肉・手前がジビーフ、奥が鹿肉の炭火焼。黒いソースは、20種の野菜を瀬戸鉄工でプレス加工したものに香茸を合わせたもの。酸葉、クレソン、取り残されたトマト。晩秋の夕日。ボーペサージュのメルローで。、こんなに、葉っぱ類の青々しさ、苦味、辛味、酸味、香りと合う肉はない。合わせて食べると、自らが草原で肉を食んでいるような光景が、頭の中に浮かぶ。
6・お造り・鯉。ノビル、自然薯、桃色の辛味大根、いくら、鯉の鱗素揚げ、鯉のコンソメジェリー。全部混ぜて食べる。様々な食感の中で、鯉はしなやかな身をよじらせ、
脂の甘みをしっとりと舌に流す
7・煮物椀・椎茸、ほうれん草、雲子豆腐、聖護院大根、菊。上等な昆布出汁に、ほうれん草の清く澄んだ、青い香りが忍び寄る。
8・去年の5月から仕込んだ鯖のなれずし、大根葉、黒大根、ガマズミ。
9・アケビの皮と実の炒め
10・炊き合わせ・堀川ごぼう、昔の京水菜、京人参、聖護院大根、ゆず味噌。FB参照
11・大原でヒナから10ヶ月飼った鶏肉のすき焼き、1月に植えたネギ、木の芽の乾燥、3年ものこんにゃく芋で作った蒟蒻。
噛めと鶏肉から囁かれることは普段ないが、まさしこの肉はそれ。その滋味と脂が染み込んだネギがうまい。こんにゃくはいつも我々が知る食感ではない。ふわりと優しく葉が入り、アクはなく、かすかにかすかに甘みを感じる。コンニャクが芋の組成物だと感じる。
残った溶き卵に、ご飯を入れて、中東さん曰く「ひょっこりひょうたん島」
12・鮭節(燻製にして削ったもの)で炊いた、杓子菜とお揚げ。
13・ご飯、めざし、天王寺蕪の漬物、紫人参で色付けたおから。香の物
ご飯はニューヨークの夕陽やTKGにせずに、白ご飯一膳、おコゲに白湯をもらい、塩と少しの山椒油で湯桶。また白いご飯と塩だけで3膳目。
14・デザートクリスマスバージョン。洋ナシをソリに見立てて、干し柿と柊の緑は人参葉のシャーベット、野苺、豆柿がトナカイの鼻、キウイが顔に見立て
15.黒砂糖の金平糖と蘇。コーヒー。